中学校生活において教員に従順で、学校生活に積極的で、適応が高い生徒を「よい子」と定義し、信頼性係数ρ=0.8 妥当性に基づく「よい子度」を測定する質問紙を作成し、生徒に質問紙による調査を実施し、「よい子度」上位25%の生徒と下位25%の生徒のR.BキャテルCAS不安測定検査の結果をt検定した。その結果「よい子度」下位群の生徒は上位群の生徒に比べ0.5%水準で有意に不安が高いことが検証された。一方、教員に「よい子」上位25%の生徒と下位25%の生徒を調査したところ、「よい子度」の上位群は生徒対象調査の上位群の生徒と95%一致していたが、下位群の生徒は生徒対象調査の下位群の生徒と15%しか一致していないことがわかった。
このことから、教員が気になりながらも見過ごしがちである生徒の不安が高いことが明らかとなった。(再掲)