科学博物館におけるジェスチャを利用した古生物展示学習支援コンテンツの開発,評価。 |
本稿では,視覚的注意とまばたきの頻度との関係について,皮膚電気活動(EDA)を用いた計測を行った.視覚的注意の状態を推定することは,人間の活動において注意力の低下から引き起こされる様々な事故を防ぐための有用な指標となりうる.視覚的注意とまばたきの頻度との関係に関する先行研究では,これらについて相関があることが示唆されているものの,客観的に測定できるまばたきに対し,視覚的注意については客観的な指標が示されていない現状であった.そこで,視覚的注意と有意な相関があるとされる EDA を測定手段として用い,視覚的注意とまばたきの頻度との関係を明らかにすることを目的とした実験を行なった.大学生21名を参加者とした実験では,視覚的な刺激に対して, EDA によって測定 された視覚的注意の状態がアクティブな時にはまばたきの頻度が減少し,視覚的注意の状態 が非アクティブな状態である時には瞬きの頻度が増加したことが示された.これにより,視覚的注意とまばたきの頻度との相関について客観的指標を提示することかができた.