時間外労働の上限規制が宅配市場に与える影響
インターネット通販市場の拡大を受けて宅配ドライバーの業務量が増加した。2024年には自動車運転の業務における時間外労働が年間960時間に制限され、トラックドライバー全体の長時間労働の解消が期待されている。しかし、ドライバーの収入は成果給に依拠する部分もあり、労働時間の短縮はドライバーの収入減少につながると推測される。本研究では、宅配ドライバーへのアンケートを通じて、労働時間の上限規制が宅配市場に与える影響について考察した。その結果、宅配ドライバーの収入増と下請け構造解消の必要性が示された。
日本物流学会誌