論文

基本情報

氏名 小黒 岳志
氏名(カナ) オグロ タケシ
氏名(英語) OGURO, Takeshi
所属 商経学部
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

Exceptional Sluicing Cases in Japanese

単著・共著の別

単著

概要

日本語のスルーシングは分裂文に基づく分析が一般的であるが,本発表ではその分析が適用され得ない表現「なんでまた」「なんだって」を提示し,分析を提案した。これらの表現の振る舞いを,Hiraiwa and Ishihara (2012)とHuang and Ochi (2004)の分析に若干の修正を加え,Rizzi (2004)のcriterial positionを採用して説明した。具体的には,スルーシングで生き残るWH表現はFocPに現れなければならないが,問題の表現はそこから話者の感情的態度を示すAttPに移動しなければならないとした。しかし,日本語のFocPはcriterial positionであるため,問題の表現はFocPからの移動が不可能となるとした。また,問題の表現が焦点の位置に生じない場合には,IntPに生じ,AttPに移動可能となり,IntPとともにFocPも削除され,スルーシングが可能となると論じた。また,英語の場合には分裂文の焦点はcriterial positionではなく,WH移動の行き先となる,疑問節の[Spec, CP]がcriterial positionとなることを観察し,criterial positionは言語によって異なりうることを示した。

発行雑誌等の名称

Papers from the 37th Annual Meeting of the Atlantic Provinces Linguistic Association (PAMPLA 37) 33-46. 2014.

巻・号・掲載ページ(移行用)

発行又は発表の年月

2015/03