中学生の進路意識を中学生の進路学習への興味・関心の程度と定義し、進路意識の高低を測定する質問紙と、中学生の自己肯定感を測定する質問紙を作成し、進路の高い上位25%の生徒と下位25%の生徒の自己肯定感をt検定で測定したところ、0.5%水準で進路意識の下位群の生徒は、進路意識上位群の生徒に比べ、有意に自己肯定感が低いことが明らかになった。
次に、自己肯定感の下位25%の生徒を実験群と統制群に分けて、実験群の生徒に自己肯定感を高めることに効果のあると思われる構成的グループエンカウンターのエクササイズによる演習を90分×10回実施したのち演習前後の変化と統制群との変化をノンパラメトリックで検定したところ0.5%水準で実験群の生徒の自己肯定感と進路意識は演習前後で有意に高くなり、かつ、演習前は有意さがなっかった統制群の生徒とは、演習後に自己肯定感と進路意識は演習前後で有意に高くなっていた。
このことから、構成的グループエンカウンターが中学生の進路意識に及ぼす効果が明らかになった。(再掲)