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Basic information

Name KAWASAKI, Tomoki
Belonging department
Occupation name
researchmap researcher code
researchmap agency

Title

いじめ行為進行・深刻化への制御・抑止に及ぼす要因の探索的研究   ―現大学生の回顧的インタビューを基にM-GTAを用いた質的研究―

Sole or Joint Author

Sole Author

Date of Issue

2024/09

Conference Presentation(name)

日本学校心理学会第26回大会(東京)

Summary

いじめの二者関係以外の立場にたった児童生徒が,いじめの問題に遭遇した際の,いじめの進行・深刻化を制御・抑止する要因について探索的に明らかにした。
いじめの進行・深刻化を制御・抑止する要因について本研究で明らかになったことは,以下の4点である。
⑴ いじめの直接加害者でも被害者でもない周囲の児童生徒に中に,手段としていじめ行為に及ぶ心情的理解ができないといういじめへの強い否定,     批判意識,いじめへのアグレッシブな抵抗意識,集団内の平穏を求める意識,他者に対するおおらかな意識(いじめ予防・防止要因)。
⑵ いじめに該当する言動を見聞きした際に起こった個々人の内面として,他者心情推測力や共感性,同情心,罪悪感,学習から想起による自戒といった道義的抑制力,立場や仲間意識からの中立性(進行・深刻化抑制要因)。
⑶ いじめ被害者への積極的救済行動として,いじめ被害者への理解,接近,関り,関係構築と言った,いじめ加害者からいじめの標的にあうかもしれないリスクを知りながら積極的に救済する行為(被害者への積極的救済行動要因)。
⑷ 上記「いじめ予防・防止要因」,「進行・深刻化抑制要因」,「被害者への積極的救済行動要因」の3影響要因と相互作用をしていじめ解消に向かう要因は2つある。ひとつは,児童生徒がいじめ援助を求める促進要因であり,これは,いじめ問題を的確に把握,正対して指導するなどの教員の姿勢・態度であること。2つ目が,いじめ予防・防止要因,進行・深刻化抑制要因,被害者への積極的救済行動への影響要因であり,これは,いじめ問題に対して断固許さない強い姿勢の保護者や教員の存在であることが明らかになった。

Subject1

生徒指導と進路指導

Subject2

教職概論

Subject3