現代企業の「成長」を定義して,成長の測定を付加価値会計と管理会計の会計的手法により分析を行った。企業の成長は,現状の状態を維持しつつ発展するものであるから,社会的責任は現代企業において成長に必要不可欠な要素である。
経営管理者は利益と付加価値指標の双方を取り入れ,これを比較して企業の収益性と社会性の調和した経営活動を行なうことが必要である。本稿は,付加価値の構成項目をコスト,営業量,利益に区別して分析を行う損益分岐点分析の手法(CVP分析)を応用して付加価値分岐点を算出し,企業成長の分岐点となる1つの指標を示した。