消費者の値頃感の基準となる内的参照価格についての研究。内的参照価格の更新を説明するために「ブランドロイヤルティが参照価格の更新スピードに対して調整効果を持つ」という仮説をたて、その仮説を組み込んだ、潜在クラスモデルを考慮したブランド選択モデルを構築し、カレールウのスキャンパネル・データに当てはめ実証分析を行った。その結果、大筋で「値引きは参照価格を下げる」という従来の結論を支持するものであったが、「ブランドロイヤルティが高いほど参照価格は更新されにくく、低いほど更新されやすい」と発見があった。(執筆者 杉田善弘・齊藤嘉一・櫻井聡)