ゴーイング・コンサーン監査の意義―GC監査情報の情報価値の検証を中心として―
本稿は、ゴーイング・コンサーン(GC)に係る情報が決算短信をとおして経営者によって開示された日と、監査人によってGCに係る追記情報が監査報告書をとおして開示された日をイベント日とし、その前後において株価と出来高の変化率に有意な差があるかを検証したものである。結果として、株価と出来高の両方の変化率とも開示日の前後で有意な差が認められず、投資家がそれらの情報に情報価値を見出していない可能性が高いことが含意された。
商学論集(福島大学),第75巻第3号, pp.41-55.