本稿は、倒産企業が倒産前にプラスの利益調整行動をとるか、ゴーイング・コンサーン監査導入(2003年3月期)前後に倒産した上場企業をサンプルとして、倒産直前3期について検証したものである。一般的には、倒産企業は、倒産直前に財務困窮状態に陥り、積極的に利益操作を行う傾向にあると言われているが、本稿では一般的に言われているような証拠を得ることはできなかった。なお、会計発生高の計算には、ジョーンズ・モデルと修正ジョーンズ・モデルを用いた。共著:高田敏文(全体構成、結論を担当)、及川拓也(データ収集、実証を担当)