本稿は、日本会計研究学会スタディ・グループ「倒産予測モデルの構築とパフォーマンスの検証」(高田敏文主査と委員10名で構成)における調査、研究を中間報告としてまとめたものである。本稿では、比例ハザードモデルを倒産研究に適用するにあたって検討しなければならない事項、および比例ハザードモデルの考え方について検討を行っている。なお、本グループの目的は、実務の使用に耐えるパフォーマンスの高い企業継続能力評価モデルないし倒産予測モデルの開発であり、ゴーイング・コンサーン監査に係る理論と制度、線形判別モデル、ハザードモデル、人工知能モデルに分かれて、それぞれ研究を進めてきた。