これまでの一連の研究から,教育実習において実習生が感じる困難さの背後に,ソーシャル・スキルや日常生活スキルの問題があることが示されている.本研究では,新たに今年度教育実習を終了した実習生172名を対象とし,自己肯定意識尺度(平石,1990)と,実習に関する自己評価および他者評価(実習校から得られた成績評価)の関係を検討した.その結果,教育実習に関わる重要なスキルとして,自己肯定感のほか,新たに充実感という要素が見出された.これらの結果をもとに,効果的な事前・事後教育の検討が行われた.(相良麻里・相良陽一郎:担当部分=データ分析・考察部分の検討および本文執筆)