現代英語ではthere is no Ving構文のVingの位置に生起する動詞の種類が極めて限定され,しかもそれらの動詞は,同様の意味・機能をもつit is impossible to V,one cannot V構文では用いられる可能性がずっと低いか,there is no Ving構文においては動詞はこれらの構文とは異なる特徴的な補文パタンをとることを指摘した。これらの事実は,構文が慣用化し,独自の機能に限定されつつあることを示すものである。また論文では,この慣用性の発達を史的観点よりを追跡した。