ダイバーシティには様々な側面がありますが、今回は外国人との交流問題に主眼を置いてお話します。経済産業省から公表された「未来人材ビジョン」に関する報告によりますと、留学先、仕事の場として海外の高度人材、留学生から日本が次第に選ばれなくなっている現実があります。こうした状況においてもなお日本では外国人受容の態勢や意識が不十分なところや若者、特に大学生を中心に海外とのかかわりを避ける傾向が見て取れます。学生には①「海外に関心があり交流を希望する学生」、②「海外に関心はあるが、交流する勇気がない学生」、③「全く海外に関心がなく、外国人との交流を厭う学生」の三つのタイプが存在すると考えられます。国際交流の重要性が増す中、これらのタイプに応じた学生対応を行うことは大学という最高教育機関として必須といえましょう。①のタイプには国際交流に参加できる機会の増加ないし環境整備が重要であり、②、③のタイプに対しては粘り強く国際理解、異文化理解の重要性を説くことが必要です。国の未来をつくり社会をかえていくのは学生達であることを踏まえると、しっかり学生に向き合い、国際社会の一員となる人材を育成することこそダイバーシティ社会に千葉商科大学が貢献できる最も重要なことといえるのです。