「馬鹿馬鹿しさのドキュドラマ:ヴェトナム戦闘映画としての『プラトーン』」(査読付)
ヴェトナムの戦場をリアリズムで描いた『プラトーン』(Platoon, 1986)は、従来、戦場でアメリカ人男性兵士が成長する教養小説であり、ヴェトナム人の経験を排除していると批判されてきた。しかし本稿では、テクストが民間人殺害や米兵同士の殺し合いを、主流映画の文法を越えて描写することで、米軍の愚かさや敗退の必然性を示唆していると論じた。
『英文学』第99号、早稲田大学英文学会