「再演と反復:文化的表象と歴史的トラウマの関係について」(査読付)
文化的テクストが過去を事後的に表象するモデルには、現在の視点から過去を意味づけるという歴史構築主義的なものと、抑圧された過去が現在に回帰するという精神分析的なものが考えられる。本稿では、特に文化テクストが歴史的なトラウマ(戦争、災害、事故など)を表象する場合に、フロイトの「再構成」概念を参照して両者の折衷的なモデルを考察した。
『英文学』第96号、早稲田大学英文学会