ソーシャル・キャピタルが及ぼすローカル・ガバナンスへのインパクト―東京・特別区における政策パフォーマンスに対するミッシング・リンクの解明―

本研究は、東京・特別区を研究対象として、ソーシャル・キャピタルと統治パフォーマンスの間を結ぶミッシング・リンクをローカル・ガバナンスに対する影響から考察した論文である。研究結果からは、ソーシャル・キャピタル（住民同士のつきあい、自治体への信頼、自治会・非営利組織の組織的活動）は、政策満足度に影響を与えるパスとして、行政と地域住民組織（自治会・町内会）と非営利組織の協働が考えられうる。本結果を受けて、ソーシャル・キャピタルは、協働を通じた都市ガバナンスのパタンを通じて、持続的な地域社会運営に寄与しうると結論付ける。

経済社会学会年報