米沢の繊維工業の実態と今後の経営課題を産業集積論の観点から整理、考察している。歴史的な形成過程を踏まえ、米沢の繊維工業を3つに分類し、それぞれに求められている役割、主に志向している経営展開、経営課題を考察した。その結果、広巾関連製品を扱っている企業群は、強みを更に専門化させつつ、コンセプトを製造ラインに落とし込むことを目指しており、小巾関連製品を扱っている企業群は、技術・技能の更なる専門化のみならず、文化型産業という観点から地域の資源を活用して、顧客に伝わりやすいコンセプトの提案を目指していた。松下幸生、鈴木久美、山木仁(37~44、48~72である)。