「中小企業における自律的な経営展開―情報技術活用による高付加価値工程への絞り込み―」
受注から納品に至る細分化した工程のうち、どの工程を経営展開上で最重視しているのかと、社外に出してはならない工程と将来的に社外に出しても構わない工程を明らかにした。結論として、「顔の見える競争」(伊藤元重・松井彰彦[1989])を繰り広げている多くの中小企業は、加工能力を基盤にしつつ製品開発・デザインに携われる設計と検証を中心に据えた経営展開を自社内単独で目指している傾向を指摘した。
『経営学論集』(千倉書房)