学会発表「アジールとしての四国遍路――移動の果ての対話と相互扶助の時空間」
日本平和学会2018年度春季研究大会, 分科会「難民・強制移動民研究」(於:東京大学)
2017年4月より発表者の後藤は、国立ハンセン病療養所・大島青松園(香川県の瀬戸内海に浮かぶ小島に所在)で、四国遍路を経験した入所者二名の方から四国遍路に関する語りを聞き取っている。本発表では、ハンセン病を患って以降、故郷の共同体から移動せざるをえなくなった上記聞き取り協力者の四国遍路経験の社会的意味と、その後の療養所における隔離的な定住生活についての考察を中心に、難民・強制移動民研究の視座から「アジール(避難所)としての四国遍路」を論じた。