本報告は、女性経済学についてである。今後、日本経済・社会を再生させるのは日本人女性の活躍であることは間違いない。近年、女性の社会進出と彼女らによる社会経済効果は、1999年に米国大手投資銀行Goldman SachsのKathy Matsui氏によって使用された「Womenomics」という語で示されている。日本において、「Womenomics」の動きはある程度出てきているが、管理職レベルにおいては女性がまだまだ少ない。Goldman Sachsの2014年のレポートによると、日本人女性の社会進出がうまく進めば、日本の経済成長率は10%以上になると予測されている。日本政府は、日本経済団体連合会等との共催により、女性の経済、社会、政治参画についての国際シンポジウムを開催する等して、政策を進めている。(例えば2014年の「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」等がある)。現在、日本社会は、女性の仕事と家庭内の役割の両立を阻む様々な問題を抱えているが、これからの日本経済再生に向けて、男女共に女性が働きやすい環境・社会構造を作る努力をすることは必須である。本発表では、政府がどのように女性の活躍の場を改善、促進できるかを考察するとともに、それによってどのような効果が生み出されるかについて示した。