「金融商品に係る2つの予想損失モデル」
本論文は、IASBおよびFASBにおける2つの予想損失モデルの差異および要因を明らかにし、あるべき予想損失モデルについて検討を行っている。具体的には、目的適合性のみならず、コスト・ベネフィットおよび忠実な表現という観点から検討を行い、当初は「金融資産の収益性」を忠実に表現し、その後ビジネスモデルが変化した場合には「金融資産の回収可能性」を忠実に表現する予想損失モデルを適用するべきであるという結論を示している。
『千葉商大論叢』
第56巻3号