本論文では、地方公会計の活用方法について検討を行っている。具体的には、市川市の公会計情報に基づき、資産老朽化比率と財政状態、受益者負担の割合、人件費削減を踏まえた行政経営、および地方債IRへの活用である。
本論文の検討により、公会計情報には様々な活用方法において一定の便益が認められるが認められる。しかしながら、公会計改革の意義について改めて問い直すとともに、公会計改革による費用を上回るだけの見出すことが出来るのかについては引き続き検討を行う必要がある。
著者:根岸亮平、小林航、森浩気、大塚茂晃(担当部分:まえがき及び第1節市川市における公会計情報の活用可能性、pp.54-61)