「組織ライフサイクル後期の企業におけるインタラクティブ・コントロールの役割」
本稿の目的は,組織ライフサイクル後期にあたる成熟期,再生期,衰退期の企業においてインタラクティブ・コントロール(以下IC)が果たす役割の解明である。調査会社を通じたWebサーベイを行い,再生期と衰退期では成熟期よりIC利用度が高いという結果を得た。成熟期企業はICに頼らない制度的アプローチと,再生期企業は戦略展開に繋がる機会を捉えICを利用する進化的アプローチと,衰退期企業は現行の戦略を抜本的に見直すためICを利用する急進的アプローチと,整合的であった。
『管理会計学』
第25巻第1号