「安倍政権の雇用政策の検討」
本論文では、安倍政権の雇用政策について批判的に検討している。「失業なき労働移動」を目指す安倍政権の雇用政策は、これまでになく日本の労働市場を流動化させようとしている。特に、正社員に向けられた政策―限定正社員にしろ、解雇の金銭解決制度にしろ、労働移動支援助成金の増額にしろ―を見ると、これまで日本に定着してきた「正社員」という雇用形態の解体を目指しているものと考えられる。
『山形県の社会経済』
29号22~29