「請負労働の世界を生きる若者たち」
参与観察に基づき、請負労働で働く若者の労働実態と社会生活を明らかにする。職場の工場の周辺から集められ、短期の雇用契約を更新し、低賃金で働く彼らは、請負労働を辞めた後も、他の工場で請負労働をしたり、非正規の職に就く者が少なくない。そうした厳しい現実の一方で、彼らはお互いに頻繁な交流を行っている。交流の場では、自らの近況や将来についての悩みなど諸々のことが語られており、ある種の「社会」を形成している。
『教育』
55巻4号(2005年4月号)46~52