「子どもの貧困―ワーキングプアの視点から―」
子どもの貧困率が上昇していることを受けて、筆者が独自に集計した都道府県別子どもの貧困率の推計結果を紹介する。また、子どもの貧困率が高い地域は、ワーキングプア率も高くなっていることを解明し、子どもの貧困率を削減するためには、親の就労条件を向上させる必要性を主張する。その際、「労働者の賃金を高めると、日本企業の国際競争力が低下する」という想定される反論について、国際競争力を「コスト」ではなく、製品やサービスの「質」で捉えることを提唱する。
『神奈川大学評論』
84号73~81