執筆者:中西新太郎、高山智樹、植上一希、神野賢二、山根清宏、戸室健作、杉田真衣
戸室担当:「第4章 請負労働の実態と請負労働者像―孤立化と地域ネットワーク」227-268頁。
請負労働者の作業内容・労働条件を見ると、彼らはモノと同列のように扱われているが、彼ら同士で互いに結びつこうとする凝集性が見られる。仲間同士で頻繁な交流が行われており、居場所としてのネットワークが形成されている。さらに、このネットワークは仕事情報の交換機能を持っていることが分かった。ともすればただ引き裂かれた個としてイメージされがちな請負労働者たちが、ある種の「社会」を作り出している現実を解明する。