日本の多くの都市は、人口増加、農山村からの流入、核家族化が著しかった60年代から80年代にかけて形成されてきた。そのため、人口減少に転じた現在においても、多くの自治体において当時からの政策方針が継続しており、高齢者や子ども等の日常的な移動、コミュニティや商業地域で活動の低調化、エネルギーを浪費するライフスタイルなど、様々な課題を生む温床となっている。本報告では、長野県上田市にて持続可能な地域づくりに取り組む民間団体である、上田ビジョン研究会の活動を手掛かりに、サステイナビリティとウェルビーイングを両立させた都市のあり方について報告する。