債務確定主義(債務確定基準)のレゾンデートル―権利確定主義・公正処理基準との関係、要件事実論的考察も交えて―
課税所得の算定に当たり期間損益計算を要請する法人税法において、費用の年度帰属を決する法人税法22条3項2号所定の債務確定主義の意味内容、とりわけ債務確定の判断基準は、多くの関心を集めてしかるべきものである。本稿は、債務確定の判断基準をはじめとする債務確定主義を巡る問題について、収益の年度帰属を決する基準としてのいわゆる権利確定主義と比較すると、これまで十分な議論がなされていない現状を踏まえ、権利確定主義・公正処理基準との関係、要件事実論的考察も交えて、研究するものである。
財経詳報社 月刊税務事例
47巻2号pp.39-49