児童生徒の複雑化・多様化した課題の解決にあたっては、「チームとしての学校」(文部科学省,2015)を機能させることが重要である。また、第4期教育振興基本計画(文部科学省,2023)では、子供たちのウェルビーイング向上のために、学校・家庭・地域関係機関による多職種連携の推進が期待されている。つまり、学校が多職種連携のプラットフォームとして機能することが必要であり(柏木,2025)、教師には多職種連携に必要な能力の獲得が求められる。本研究の目的は、学校を核とした多職種連携の規定要因(促進・阻害)、教師に求められる多職種連携コンピテンシーについて探索的に検討することであった。
多職種連携の規定要因には、組織体制・運営に関するカテゴリーが抽出された。学校において多職種連携を機能させるためには、支援体制や施策・制度といったハード面の整備、組織風土や人的資源活用といったソフト面の影響を考慮する必要があると考えられる。教師の多職種連携コンピテンシーは、OECD(2025)による3つの教師コンピテンシーから整理され、多職種連携において教師に求められる資質・能力が具体化された。