資産流動化と公正処理基準－オリックス銀行事件－

原告が創設した自己の住宅ローン債権に係る信託契約を利用した新金融商品の取引に関し、他社に譲渡した優先受益権以外の保有劣後受益権の収益配当金が全額各事業年度の益金の額に算入されるか否かが争われた事件について、取得債権の入金額の回収元本と受取金利の区分計上方法を規定した金融商品に関する実務指針105項が法人税法22条4項に規定する公正処理基準に適合すること、本件取引が同105項の適用要件を充足していると解されることから、全額の益金算入は不要であることを主張した。

第66回MJS租税判例研究会（判例研究97）