本論文では,企業は環境マネジメント・コントロール・システムをどのように有効的に活用することができ,結果的にどのような成果をもたらすことが出来るのかを明らかにした。先行研究の再検討の結果、環境コミュニケーションという方法が有効であることが明らかとなった。環境コミュニケーションは従来のマネジメント・コントロールのコミュニケーションに比べ,対象主体の範囲,時間および,活動内容の次元を大幅に拡大する傾向を持つ。環境コミュニケーションは,共通価値(CSV:Creating Shared Value)(Porter and Kramer,2011)と目的の共有を促進し,画期的なイノベーションの創出を最終的なねらいとしていた。