SDGs(持続可能な開発目標)とは社会や環境への取り組みによって、2030年までに世界があるべき姿をえがいたものです。では企業はその実現に向けて、社内の「ヒト」にどのように働きかければよいでしょうか?本書ではそのメカニズムの謎に迫りたいと思います。特に中心となるシステム、環境マネジメント・コントロール・システムに着目しましょう。
環境マネジメント・コントロールはSDGsの実現に向ける新しいマネジメント・コントロールです。企業内のメンバーは、企業全体の目標に貢献することが求められます。これまでのマネジメント・コントロールは、経済的な目標の達成に向けてメンバーを動機づけてきました。一方で環境マネジメント・コントロールは、企業で働く一人ひとりがSDGsの実現に向けて自律的に活動できることをねらいとしています。
本書ではこうした企業システムを、ソニーや日産自動車といった事例を交えて、簡単に解説していきます。SDGs実現に向ける企業内の取り組みと仕組みについて、一緒に考えていきましょう!(*本書は千葉商科大学の授業科目(管理会計特論「企業のSDGsに対する取り組みとしくみ」)のテキストとして編集し・市販されているものです。)