番場博之・大野哲明編著、その他14名(著)。野木村忠度は、第12章『流通活動と法』(pp.106 -113)を担当した。本書では,理論的な基礎知識と、現代の流通における主要テーマを網羅して平易に解説した書である。担当した第12章「流通活動と法」では、流通活動における法・マーケティング活動と競争の確保・マーケティング活動と消費者保護・新たな流通課題への対応:優越的地位の濫用について、の観点から流通市場におけるマーケティング競争によって生じる弊害とその是正の在り方について考察したものである。流通活動における法では流通活動における法の重要性とその基盤となる独占禁止法を、マーケティング活動と競争の確保では、製造業者による流通業者への介入である流通系列化、再販売価格維持行為を、マーケティング活動と消費者保護では競争から生じる弊害からの消費者を保護する方の枠組みを、新たな流通課題への対応:優越的地位の濫用では優越的地位濫用の枠組みとデジタル化で新たに出現した流通システムとなるEコマース分野で生じている問題を、各々取り上げ考察している。