「産業革命期イングランドの女性手織工―1841年センサス個票によるプレストン地区の分析―」（査読あり）

本論文では、1841年人口センサス個票enumerator’s books（イギリス国勢調査の基になる資料）の分析を通じて、産業革命終期の綿業の実態を考察している。英国産業革命の中軸を担った近代綿工業の中心地帯プレストンを考察地域としている。その結果、伝統的な技能によって織物を織る手織業が産業革命終期においても、機械生産と併存して生産を継続していたことが明らかとなった。

『社会経済史学』 社会経済史学会　77巻第2号　123頁‐137頁