「産業革命期イングランドにおける労働者世帯の教育‐手織工世帯を事例とした考察‐」
本論文では、産業革命期イングランドの労働者世帯の教育状況について、産業革命期以前より行われている伝統的な産業に焦点をあて考察を行った。その際、綿業の手織部門に着目し、その実態を「英国議会資料British Parliamentary Papers」の分析を行うことで明らかにしている。その結果、就学が一般的でないとされてきた伝統的な産業においても、中央政府の介入により、工業化の進展とともに就学の機会が増加していたこと明らかとなった。
『大阪大学経済学』大阪大学経済学会 第59巻第4号(通巻189号)26頁-37頁