1990年代半ば以降、ドイツ自動車産業においてモジュール・ソーシングと開発アウトソーシングが進展した。その結果サプライヤーだけでなく、開発サービス業務を提供するエンジニアリング企業も重要な役割を果たし急速に成長した。こうして、メーカー、サプライヤーとエンジニアリング企業の三者からなる開発体制(組織間関係)が構築された。本報告は、こうしたエンジニアリング企業の成長の要因、同企業の特徴と役割、それがいかなる形態で自動車の開発活動へ関与しているのかを明らかにした。
*特記事項:本学会報告は、工業経営研究学会誌『工業経営研究』第28巻に掲載された学術論文のベースとなった報告である。