わが国における商業教育は、簿記会計、情報処理、経済、マーケティングなどその内容は多岐に渡り、国内ビジネス界において重要な役割を果たしてきた。とりわけ簿記会計は、後期中等教育(高校教育)より教育がはじまり、企業等の経理担当として即戦力となる人材を数多く輩出してきた。高校、特に商業高校では簿記会計教育を重視し、授業において一斉指導や個別指導を行い、学生生徒に知識・技術を身につけさせるとともに、さまざまな資格を取得させてきた。
一方、簿記会計を苦手とし、授業内容を理解できないでいる学生生徒が常に一定数存在し、このような学生生徒は一斉指導による授業についていけず、個別指導も受けないもしくは受けられずにいるため簿記会計の内容を理解できずにいる状況にある。この状況の改善とともに簿記会計教育の発展のためには、新たな指導方法の研究深化およびそれを表現するシステムの構築が必要であると考えられる。