最近の国際課税の現場では、租税条約と国内法の関係、国際的脱税・濫用的租税回避への対応、国際的課税紛争の解決など、多様な問題・課題があふれている。本書では、国際課税の基礎概念から、理論と執行上の問題点、最近の重要課題に至るまで、国際課税の73の重要課題について、本庄資教授を基軸に、我が国の国際課税の執行を指揮する国税当局の担当者をはじめ、OB研究者、租税研究家らが執筆にあたり、それぞれの経験や視点から問題を論じ、その対処策等を考察している。その中で、「集団的投資媒体概念と投資家概念」、「総合主義から帰属主義への転換」、「国際的二重課税の発生と防止方法及び排除方法」、「外国税額控除と国外所得免除の選択(外国子会社配当益金不算入制度の導入)」、「貿易・直接投資政策と外国税額控除・国外所得免除制度の選択」の5つの重要課題について執筆した。(第2章3「集団的投資媒体概念と投資家概念」177~199頁・第2章9「総合主義から帰属主義への転換」293~307頁・第2章12「国際的二重課税の発生と防止方法及び排除方法」335~350頁・第2章13「外国税額控除と国外所得免除の選択(外国子会社配当益金不算入制度の導入)」351~364頁・第9章1「貿易・直接投資政策と外国税額控除・国外所得免除制度の選択」1217~1239頁)