第70回日本経営システム学会全国研究発表大会(2023年5月)を発展させた研究である。
モデルのそれまでの問題点を幾つか解決ないし回避するため、本研究においては都道府県単位で分析を行った。
主な改良点は、常用対数変換していた目的変数(県外宿泊客数)を変換せず分析を行ったこと、観光資源の稼働状態を表す代理変数として、前年度の各観光資源への入込客数を独立変数として使ったこと、強制投入法で推定すると多重共線性が起きるので、変数減少法でモデルを採用したことである。
都道県別に推定を行うことで、データのフィット、回帰係数の推定値が有意になる独立変数に大きな違いが確認され、地域差をより細かく捉えることができた。