2015~2019 年度まで本学人間社会学部 和田義人ゼミ・齊藤紀子ゼミが地域の多様な主体とともに取り組んだアクティブ・ラーニングプログラム「真間あんどん祭り」は,コロナ禍においてその活動に区切りをつけることとなった。本稿は 5 年間の活動内容を総括し,課題解決型学習および社会人基礎力育成のフィールドとしての意義を整理したものである。
課題解決型学習のフィールドとしては,(1)地域ニーズにともに取り組むステイクホルダーとの協働関係を学ぶ,(2)自立型プロジェクトにするためソーシャルビジネスの発想を養う,(3)高齢者や障害者,子供たちに配慮した場づくりという福祉視点をもつ,という意義が認められた。
社会人基礎力育成のフィールドとしては,(1)「何を」「どのように」「誰と」「いつまでに」進めたらよいか考える習慣を身につける,(2)学生間で/ステイクホルダーと「報告・連絡・相談」を行う,(3)スケジュールを立て,〆切を守る習慣をつける,という意義が認められた。
こうした意義と今後の課題を示し,Withコロナ/ポストコロナ時代の課題解決型学習および社会人基礎力育成活動の展望を描いた。