「戦後日本における暦の再編(3)――「偽暦」の発行部数と取り締まりについて」
戦前における「偽暦」の発行部数について推計し、また取り締まり状況について明治期の新聞をもとに検討した。「偽暦」の正確な発行部数の確定は不可能に近いが,大正15年(1926年)時点で官憲側は200万部以上と推測している。それら偽暦の取り締まりは、新聞紙上でも種々報道されているが、罰則がなかったため、官憲と偽暦発行人とのいたちごっこが展開されていたと思われ、本稿ではその実態を解明した。(共著者:下村育代)
『千葉商大紀要』
第53号第1号