「社会的行為と宗教――マックス・ヴェーバー『理解社会学のカテゴリー』における宗教用例の分析」
ヴェーバーがプロテスタンティズムの考察にとどまらず、広く宗教的行為の生起する条件とその社会的作用を考察しようとした『宗教社会学』は、『理解社会学のカテゴリー』を基礎として展開されている。では、両者は直接にはどのような関連を有するのか。『カテゴリー』論文では、方法や概念を説明する事例として多くの宗教的事象がとりあげられている。本稿ではそれらを網羅的に取り出し(18箇所)、『カテゴリー』における宗教事象の分析を検討することで、『宗教社会学』の具体的検討の予備考察を行った。
『工学院大学 共通課程 研究論叢』
第48-1号