「近代婚礼創作とブライダル・ビジネスの源流」
論攷を通じて、①奈良・平安時代に入り中国(唐)の影響を受けて呪術的な結婚儀礼・儀式が萌芽し、②鎌倉時代の武家台頭とともに婿入婚が嫁入婚に代わり嫁入行列の原形が現れ、こうした③行列の作法や足利幕府の礼法遵守策が相まって、その実践に必要となったのが礼道家や彼らが書いた指南書であったことが分かった。われわれはこうした婚礼法成立に伴い介在するビジネスを「わが国のブライダル・ビジネスの源流」と結論付けた。
『千葉商大論叢』千葉商科大学国府台学会
第52巻第1号