コロナ禍はサービス産業に多大な経済的ダメージをもたらしたが、コロナ収束後の消費者のサービス利用意向を高めるためにコロナ禍の最中からできることに何があるのか。こうした課題意識からコロナ禍が消費者にもたらした恐怖の感情に注目し,恐怖が人々の行動や態度,その後の行動意向に与える影響とそのメカニズムを考察し検証した。その結果,快楽的サービス財ブランドにおいて,恐怖が人々の親和欲求を高めるためサービス利用や情報収集といった行動の頻度を増やし,行動頻度の増加は恐怖経験共有の知覚を高め、その結果ブランド愛着に正の影響をもたらすこと,ブランド愛着は将来のサービス利用意向に正の影響をもたらすことが明らかになった。