「古典古代における「地方」のあり方―ローマの支配との関連で―」
本稿はローマにおける地方概念の変遷を追い、それが常に「支配」との対立において理解可能なものであることを示し、そのうえでさらに、社会学的にも重要なテーマである「支配」の本質について見出すきっかけを得たいと試みたものである。そこで本稿の最後には、支配・被支配のありかたの変化が後のローマ帝政の成立へどう影響したのか試論としてまとめ、続く検討の出発点も整理した。
地研通信(第82号):三重短期大学地域問題総合調査研究室