論文

基本情報

氏名 藤野 奈津子
氏名(カナ) フジノ ナツコ
氏名(英語) FUJINO, Natsuko
所属 商経学部
職名 教授
researchmap研究者コード
researchmap機関

題名

「スポーツと法―法文史料のなかの「アスリート」―」(オリンピック復興運動に関する社会文化史的考察)

単著・共著の別

 

概要

本論文は、2018 年度・20019 年度の2年にわたる本学経済研究所によるプロジェクト「オリンピック復興運動に関する社会文化史的考察」の成果の一部を構成するものである。本プロジェクトの目的は従来のオリンピック研究の蓄積を受容しつつ多様な視点からオリンピックの考察および再評価を目指すものであり、とくに啓蒙主義思想と古典古代の受容との関連性を明らかにすべく多様な研究背景をもつ6名の研究者によって行われた。本論文では、“Lex Sportiva”すなわち「スポーツ法」の起源がローマに遡り得るものか、そうであったとしてローマの人々とくに法学者は「スポーツ」とどのように向き合ったのか探ることを目的とした。6世紀はじめユスティニアヌス帝によって編纂された「ローマ法大全(“Corpus Iuris Civilis”)」の法文史料には、ローマにおける「アスリート」の姿を伝えるものが含まれている。史料にあらわれる「勇気のために(“virtutis gratia”)」・「栄光と勇気のために(“gloriae causa et virtutis”)」のフレーズが「アスリート」の理想と現実をどのようにつなぎ、また法理論としていかに機能したのか、論文では関係するローマ法源を広く検討することでローマにおける「アスリート」像の一端を明らかにする。


発行雑誌等の名称

国府台経済研究 (第31巻第1号)33~93頁:千葉商科大学経済研究所

巻・号・掲載ページ(移行用)

 

発行又は発表の年月

202103