「アウグストゥスの支配と家 ―Lex Iulia de adulteriisにおける殺害権の考察をてがかりとして―」
単著・共著の別
単著
概要
紀元前17年、アウグストゥスの制定したLex Iulia de adulteriis(姦通にかんするユーリウス法)は、姦通と、その他の性犯罪の類型を定め、処罰手続きを規定したものである。本稿ではその規定から 殺害権を中心に考察し、この法律で新たに設定されたこの権利のあり方の考察を通して、当時のローマ社会における家族像の変化および、アウグストゥスによる国家権力の強化の仕組みの一端を明かとした。