「岡松参太郎とローマ法―わが国におけるローマ刑事法研究の始め―」
帝国と植民地法制」研究会
「無過失損害賠償責任論」を著し、明治期における我が国を代表する民法学者のひとりでありながら、その人物像については、梅・富井・穂積らに比して未だ明らかでない岡松参太郎の業績を新たな角度から検証する試みのひとつである。岡松参太郎の手による未整理原稿を精査し、そこに未発表の内容が含まれることを明らかとするとともに、そのローマ刑事法という分野に我が国で最初に挑んだと思われる岡松晩年の学究活動と、その学問的な価値を、明治初期からの我が国におけるローマ法学問のあり方を踏まえながら検証、報告した。